(7)両親との関係が原因でうつ病になるも「本当の愛」を知り、即寛解 矢島芳雄さん(仮名・52歳)

(1) うつになって良かった

「両親に愛されなかった自分」という満たされない自己像を転換

今回ご紹介するのは、両親の愛情を受けずに育ったと思っていた方が、「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)の治療カリキュラムを受けるなかで、両親の本当の愛に気づいていかれた体験記です。

今回の寛解者の方は、両親の愛情を受けずに育ったと思い続け、父親を見返してやろうと仕事で無理をしてうつ病になられました。

その病が寛解した理由は、「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)の治療カリキュラムを受けたときの、この言葉に示されています。

「父と2人の母の、この3人のもとに生まれて本当に幸せ、この素晴らしい親たちの子どもなんだから、私はなんて素晴らしい人間なんだと心から思ったんです」

この方は、ずっと両親を否定して生きてこられました。両親を否定する心は、自己否定につながります。なぜなら、「両親に愛されなかった自分」という満たされない自己像を心の中に抱えるからです。

DNA的に言っても自分の半分はお父さん、半分はお母さんです。父母を否定することは、自分を否定しているのと同じです。

だからこそ、「愛されなかった」という過去のとらえ方がおおもとから変わり、心の中でのお父さん像とお母さん像が「愛してくれた人」に変わると、自己肯定感が一気に向上します。

「本当の自分は両親の愛で満たされた、どこも欠けたところのない自分だったんだ」と、自分の存在をおおもとから認めることができたとき、心の病は解消されていきます。

「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)は、短期間のうちにそのことを可能にする、最新の心理療法なのです。

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◆愛情を受けずに育った人生◆

私は妻と小学生の息子、そして両親と同居しています。この両親が、私のうつ病の原因でした。

父は昔から自分の仕事の話しかしない人で、母は色々良くしてくれましたが、1回も抱きしめてもらったことがなく、愛情がないと思っていました。

高校生の時、両親は海外にいて、私は寮で一人で暮らしていました。大学受験のストレスで40度の熱が一週間続いて入院したのですが、両親に頼んでも帰って来なかったんですね。なんとか大学には受かりましたが、私はなんて親からの愛情を受けずに育ったんだと思いました。

20歳の時、その理由の一つが分かりました。実は、今の母は本当の母ではなく、私が幼い頃、両親は離婚していたことを告げられたのです。

社会に出てからは、父を見返したくて頑張ってきました。

サラリーマンでは父を抜けないと思って6年前に独立したのですが、何かが違う感覚があって調子が悪くなっていきました。さらには大きな取引先の仕事が無くなってしまい、サラリーマンの安定収入を捨てた自分を責める毎日になりました。

そこで初めて心療内科を受診し、うつ病の診断を受けました。

自宅ではライバルである父と顔を合わせたり、父の物音がするだけで本当に嫌で、最終的には家を離れるためにも入院することに……。

入院先はいい病院で、2ヵ月でかなり回復しました。

しかし退院すればまた父と暮らすわけで、それでは元に戻ってしまうと感じていた時、佐藤康行先生の本に出会い、退院したその足でYSこころのクリニックに向かいました。

◆両親の印象が180度変わった◆

2日間の集中カリキュラムを受けて驚いたのは、両親の印象が180度変わってしまったことです。この2日間でうつ病も寛解しました。

大学受験の時、入院しても帰って来なかったのは、父が「お前はもう自立した男だ。40度の熱ぐらいでガタガタ言ってるんじゃない。そのくらいお前だったら全然平気だ」と、私に伝えていたのが分かったんですね。

育ての母が抱きしめてくれなかったのは「私はあなたの本当の母親じゃないよ」と教えてくれていたんです。

それも「あなたは大丈夫、一人で生きていける強い人間だよ、あなたは素晴らしい、強いお母さんから生まれたんだよ」と教えてくれていたのを感じました。

これが本当の愛だと、自分でもびっくりして大泣きしました。

父と2人の母の、この3人のもとに生まれて本当に幸せ、この素晴らしい親たちの子どもなんだから、私はなんて素晴らしい人間なんだと心から思ったんですね。 

それからは、家での生活が丸ごと変わってしまいました。

父との何気ない会話がとても嬉しく感じます。

その環境で仕事でもだんだんブレなくなっている自分を感じ、これからの人生が本当に楽しみになりました。