(11)新婚なのに仕事と家事の重圧でうつ発症受診後、家族の愛を受け止め見事うつ解消夫との関係も改善 牧原志乃さん(仮名・32歳)

(1) うつになって良かった

家族と自分の中にある愛でうつ病は治せる

「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)では、心の病の根本原因にアプローチし、それを解消していきます。その根本原因とは、心の奥深くの潜在意識の中にある「過去の記憶」です。

このことを当院での治療をご検討中の方にご説明する中で、こんなご質問を頂くことがあります。

「過去の苦しかったことを掘り起こして、心が今以上に辛くなることはないのですか?」という不安まじりのご質問です。

そのときには、このようにお伝えしています。

「このメソッドの方法は、過去の辛い出来事を直視していくやり方ではありません。あなたが人生の中でご両親やまわりの方々から愛を受けてきたことを思い起こしていただき、あなたご自身の心の一番深いところにある『愛そのものの心』を引き出していきます。この心が、あなたの自己肯定感を引き出し、病を解消していってくれるのです。愛と喜びでいっぱいになって頂ける方法ですから、ご安心ください」

今回ご紹介する患者さまの体験記は、そのことを伝えてくださっています。

テーマは、「家族と自分の中にある愛でうつ病は治せる」です。

ではどうぞ。

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◆現実感がなくなるほどの落ち込み◆

活発で明るかった私が変わったのは、小学校高学年くらいです。

優等生ぶっていた私は「いばるなよ」と同級生の男の子に言われてから、人の目を気にするようになりました。

高校は進学校だったのですが、成績が良くなかったんです。

放送部で部長をやって、部活をがんばることで劣等感を埋めていました。

3年生になり、いよいよ人生を考えなくてはいけなくなったんですね。

そうしたらどんどん落ち込んで、現実感がなくなり、校舎の4階にある放送室から飛び降りてしまいました。その時、腕の骨折だけで済んだのは奇跡です。

うつ病になったのは、結婚後のことでした。家事の負担が思ったよりも大きくて、セラピスト、整体の仕事をしていましたが、仕事も手を抜けず、気づいたら恐怖で会社に行けなくなってしまいました。

通勤途中にある交差点に飛び込んでしまいそうになって、高校生のときの感覚を思い出し、自分でも「これはまずい」とわかりました。

仕事は続けられず、退職しました。

ひとりで家にいると不安になって、包丁でお腹を切ったりして、さらに落ち込みました。それで、1時間半くらいで行ける実家に通い始めたのですが、夫には私が仕事をせず実家に通うことを責められて……。

その後は、なおさら自宅に戻れなくなりました。

◆自分のなかの愛で自分を治せる!◆

病院で薬を処方してもらうのは、最初から考えていなかったです。

ある精神科に行った時、若いのに自分で歩けない患者さんがロビーに何人もいたんです。怖い、絶対いやだと思い、ネットで見つけたのがYSこころのクリニックでした。

治療で思い出したのは、両親や祖父母から感じた愛がたくさんあったことでした。ありがたくて、申し訳ないという気持ちもあり、涙が出ました。そして、自分のなかにも愛があり、自分で治していけるのではないかと思いました。

私の場合、かつて命を失いかねない自死の衝動がありましたが、原因はわからず、症状も一進一退しました。

でも、徐々に元気になっていくと同時に、無理をしてきた自分が見つけられて、自分の心と体の「無理をしなくていいんだよ」という想いに正直になっていいと思えました。

そして不思議なことですが、夫や家族への感謝に目を向けたとき、一進一退していたのではなく、本当はすでにうつ的症状を脱していたことに気がつきました。

◆「うつは治る」と伝えたい◆

うつ病は体の病気でもあると思います。体が疲れていて、その体に引っぱられ心も落ち込む負のスパイラルです。

でも良くなるのも一緒なのでしょう。

心が良くなり、体がついていく、いいスパイラルで治っていきます。

これからは、別れずにいてくれた夫を大事にして、子どもができるまでは、何かしら仕事をしたいと思っています。

そして私がYSメソッドでうつ病から元気になった過程で知り得たこと、体験したことを無駄にせず、苦しんでいる人に伝えていければと思っています。

うつは、いつまで苦しみが続くのか、わからないのが辛いですよね。

だから私は「治ります」と伝えたいです。

いきなりではなくても、だんだんと良くなりますから。