(9)長年のうつ病で体重激減。受診後、父と継母へのわだかまりが消え、うつが完治し薬も不要に 元田愛美さん(仮名・57歳)

(1) うつになって良かった

「産まれてこなければ良かった」との思いが解消、薬も不要に

今回は、子どものころからずっと「この世に産まれてこなければ良かった」と思って生きてきた方が、「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)に取り組んで、「生きていてよかった」と、心の底から思えるようになり、うつが寛解していった体験記です。

この方は、ワークを受けていくうちに、困難だと感じていたものが「今の私を形作ってくれる元だった」「それほどの経験を積んだのだから、乗り越えられるはず」と感じるようになっていかれました。

マイナスと捉えていた過去が実は人生の宝物だったと気づいていかれたのです。

このように、過去のとらえ方が変わると、自分の自己肯定感を引き下げ、うつの根本原因になっていた、心の中のうつ因子が解消していきます。

うつ病など心を病む方は、多くが自分を否定する心になっておられます。

YSこころのクリニックでは、治療のなかで患者さまに自分に対する肯定感を10点満点でつけていただきます。治療前、10点をつける方はまずおられません。3点、2点、1点、0点という低い数字が書かれることもあります。

この点数が、治療を進める中で上がっていき、回復すると10点がつくようになります。

自分を認めることができ、自分を素晴らしい存在として感じられ、自己肯定感でいっぱいのあなたになって頂くことを、YSメソッドの治療では目指していきます。その実例をご覧ください。

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◆うつと不眠で疲れ果てた日々◆

私は、少なくとも11年以上にわたって、うつ状態を抱えていました。

朝、普通に起きられず寝不足が続きました。やる気も全く起きず、倦怠感に日々さいなまれていました。食欲もわかず、体重が10kgも減って、ついに体が動かなくなりました。

私が2歳のときに、父が再婚しました。そのとき、家にやってきた継母の私に対する言動が私の心に深いトラウマを与えたのだと思います。私は継母に何も要求できなくなり、自分の心を抑圧していきました。

思春期のころ、継母は「産んでもいないのに育ててやったのだから、親の面倒を見るのは当たり前だ」などと言い始めました。

私は仕事を始めてからも、積もりに積もったストレスに必死に耐えていましたが、とうとう疲れ果ててしまいました。不眠状態で、まともなのは月に1~2日だけという悲惨な状況になりました。

ある心療内科にかかり、そのときは「双極性障害」と診断されました。

通院のたびに薬が増えていきましたが、ある場所で出会った医師に「抗うつ薬は、1年以上飲み続けたら脳や体に悪影響が残る」と話を聞き、恐ろしくなってやめてしまいました。

そうやってなんとか頑張っていたある日、私はある知人を通じて、新しい精神療法であるYSメソッドを知りました。

◆父へのわだかまりが解けた!◆

YSメソッドの受診を続けていくと、周囲から「とても表情が変わった」と言われるようになりました。全く自覚がなかったので信じられなかったのですが、それからすぐ、私自身が予想もしなかったことをYSメソッドで体験したのです。ワークを受けているうちに、私の心がス~ッと軽くなっていきました。困難だと感じていたものが「今の私を形作ってくれる元だった」「それほどの経験を積んだのだから、乗り越えられるはず」と感じるようになったのは驚きです。

実母とは、それまでに一度会ったことがありました。

YSメソッドを知ってからは、不思議なことに産まれて初めて「お母さん、私を産んでくれてありがとう。生きていてよかった」と、心の底から思えるようになりました。

子どものころからずっと「この世に産まれてこなければ良かった」と思っていました。厳しく当たる継母も、それを容認し、かばう父も許せませんでした。しかしYSメソッドを知ったことで、そういった父へのわだかまりが解消されていったのです。

そう思えるようになった2日後、父が倒れました。私はずっと父の看病をして、最期を看取ることができました。もしYSメソッドに出会っていなかったら私は父の看病をする精神力も体力もなかったでしょう。

その後は薬もいらなくなり、私のうつはすっかり治ってしまいました。

それに、自分でも驚いたのですが、つい最近、継母と同居することになったのです。ここ数ヶ月で私の人生は大きく変わりました。

これからは、心の問題で苦しまれている人たちを助けたい。

そう思っています。