No.84 統合失調症から、心も体も家庭環境も回復して、働けるようになった 神奈川・43歳・女性

(3) 統合失調症

投稿日 : 2014年4月20日 No. 84

私は、専業主婦として生活していましたが、受講前は精神科に通院し、「ほぼ統合失調症(精神分裂病)に間違いない。入院もできます」と診断を受けていました。

 この頃は、過去の出来事がすべて悪くつながり、自殺願望と家族への暴言、自分に対する呪い言葉が早回しのテープのような高速回転で一日中頭から離れず、気が狂いそうでした。国立の大きな精神病院へ母親に連れられて行った時、帰り道の駅で治療薬の副作用が大きく出てしまい、頭も体も割れるほどの気持ち悪さと幻覚に襲われ、ホームの床や壁にカバンを何度も投げつけ取り乱してしまい、駅員さんに「警察を呼びますよ」と言われながら保護されました。

 駅事務所のスノコに横たわり、2時間ほど休ませてもらったもののまだ興奮していた私は、人に危険が及ぶからと電車に乗せてもらえず、遠い距離をタクシーで帰りました。とにかく人を怒らせることしかしないような状態の私は、追い出されるような形で実家へ戻りました。母は渋々受け入れ「お前といると寿命が縮む」と憔悴しきっていました。

 ここまで悪くなった原因を考えると、私は6年前に一度離婚をしています。それから4年経ったとき、いろいろなことを総合的に考えて、自分の方から別れた夫に「戻りたい」と申し出てまた一緒になりました。その際、夫の両親もついて来てくれて仲良く同居できていたのですが、数年の空白がある夫とは、何から何までかみ合わず、どうしても上手くいかなかったのです。自分からお願いしておいて、それでまた別れたいと言ったらあまりにも私が悪いし、わがままだし、我慢して我慢し過ぎて自分を追い詰め、やがて人を責め出し、どうしていいのかわからない極限状態に陥ってしまいました。私は、病院に入院しても変わらないと思い、受講を決意しました。

 「宇宙無限力体得コース」を受講する前の自分は、人から怒られることが大嫌いで、怒鳴られたりするとその場でキレたり、言い返していました。自己否定されたとしたか思えなかったからです。

 受講中の一番の大きな気づきは、「あの怒った人も自分に愛情を持って怒ってくれている」という事実を生まれて初めて言葉ではなく、本当に理解し体感できたことです。

 自分はいつも家族を責めていて、家族を愛せない人間だと思い続けて生きてきましたが、本当は「家族を一番好きだからこそ困らせてきた」という事実に出会った時、あまりの衝撃に腰から下の感覚がなくなって床に座り込んでしまいました。追い求め、探し続けてきた愛は、すでにあったのです。

 受講直後に「私は変わったから!」と家族に言っても信じられないという雰囲気があり、受講前なら「何よ!」と言い返していたところをその時は、確かにおとなしくはなったと言われていました。少しの変化かもしれませんが、以前とは違う感覚は、受講直後の生活でも意識できていました。

 私は、その2日間で精神、体力的にも回復しまいた。そして、受講のためにローンを組んだこともあり、まずは仕事探しを始めました。運よく派遣で販売の仕事に就くことができ、2カ月で数十万円のお給料をいただける仕事をこなすことができました。

 その派遣先のひとつはデパートに入っている洋服のショップで、カリスマ店員と呼ばれる4人の合計でひと月の売り上げが2000万円にもなるノルマの厳しい戦場のようなお店でした。私は結局1カ月で派遣仕事を終えましたが、聞いたところ、あまりの厳しさに1年で20人以上の新人販売員が辞めていったそうです。

 私は少しの売り上げしか残せませんでしたが、どんなことがあっても絶対にくらいついて必死に「ハイ!」と素直に仕事をしました。事ある毎に凄く怒られましたが、以前は感じたことのないその怖さの裏にある愛情を感じられたので、文句を言わずに真面目に取り組むことが出来ました。

 すると、鬼の係長と言われている上司から、「現状のノルマを最優先にする会社なので、あなたを販売員として育てることは断念する結果になりましたが、数年経ってウチのことを思い出して働けると思ったら、そのときには連絡してきてください」とおっしゃっていただきました。

 職人気質の店長も「辞めていく人に係長があんなことを言うのは初めてですよ。そんな自分に誇りを持って、これからまた次の職場なり家庭でもがんばってくださいね」と言っていただきました。

 この仕事の経験は、今の自分の力でできることを精一杯出し切っていけば人生の道は開いていく、ということを学べた大切な機会となりました。
仕事がよいリハビリとなった現在は、嫁ぎ先に戻っています。

 病状がひどかった時にはまるで疫病神と思われていた私ですが、自分と義父母、小学五年生の一人息子、そして、実家の家族との関係は、みちがえるように良くなっています。
また、家族の未来や笑顔を守っていくためには仕事が大切だと痛感したこともあり、さらに仕事探しを進め、12月からは、大正時代から続く老舗と言われる会社の準社員として採用が決まり、現在働いております。

 神様から大きな課題を与えられている夫との関係はまだまだですが、私は「生きている!」と実感できる毎日に感謝し、これからは周りに恩を返していけるよう、一歩一歩、歩みを進めてまいります。

本当にありがとうございました。