悪化したように見える出来事も回復の中で必要なことが起きている
今回は、うつで休職、復職、再発を繰り返し、昇進の遅れからくる孤独と、家庭を守るプレッシャーの中で苦しみ、なんども自殺を考えてこられた方が、家族とのつながりを回復し楽に生きられるようになっていかれた体験記です。
この体験記には2つのポイントがあります。
ひとつは、治療カリキュラムに取り組み、純粋な愛の心が溢れ出してこられた後、まわりの方との関係が変化していかれたことです。
・妻がつらかった過去の出来事を打ち明けてくれ
・子どもと波長が合うようになり
・会社でランチに誘われたり人間関係が良好に
という部分です。
目の前に現れる現実は、すべて心の中にあるフィルムがスクリーンに写し出されているようなものです。
そのフィルムは過去の記憶でつくられています。
だから過去の記憶が変わり、心の状態が好転すると、目の前の現実が良好なものに変化していくのです。
もう一つのポイントは、そのように状態が改善していく中で、3ヶ月後、職場で幻聴のようなものを聞いて再休職になられたことです。
一見すると悪化したように見える出来事です。
しかし、治療カリキュラムに取り組む中で起きる出来事は、すべて回復の過程のなかで必要なことが起きているものです。
現れた症状は、まだ未解消のものがあると教えてくれているものであって、良くなっていく中での一過程です。これを好転反応といいます。
実際に、この寛解者の方は、このような状態の中で受けたカリキュラムで、「どんな困難の中にいる時も『真我』があり暗中模索のまま生き続けることはない」という大きな気づきを得ておられます。
「真我」とは、言葉の通り「本当のあなた」です。たとえ頭の上を真っ黒い雲がおおっていたとしても、雲の上には太陽が輝いています。
この輝く太陽が本当のあなたです。
このことが自覚できれば、病状に一喜一憂することなく、回復の道を安定して歩むことができるでしょう。
そして、この寛解者の方のように「うつ完治を遥かに超えた『真我』に出会い、生きる目的に筋が通りました」という感覚さえ手にできるのです。
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◆休職、復職、再発を繰り返す◆
私は温厚かつ真面目、やや内気ですが、社交的で学業成績良く、東京大学卒業後は、大手保険会社に就職しました。課内で一番早く出勤し、最後に帰る生活で、うつとは無縁の25年間でした。
しかし、常に仕事のことが頭から離れず、じわじわと衰弱し、うつになって休職、復職、再発を繰り返し、服薬しながら復職しました。
この間、離婚、再婚、子どもの誕生を経験しましたが、昇進の遅れから来る孤独と家庭を守るプレッシャーの中、過去のトラウマのフラッシュバックに苦しみました。家では妻子との接触は最小限に留め、職場では怒られるのが常態化し、会社に行くのが苦痛でした。時に酒を飲み、半端な自分がますます嫌になり、自殺を何度考えたかわかりません。
服薬が根本解決にならないと思い断薬した頃宮島先生の著書を読み、昨年7月、YSこころのクリニックを受診しました。
2日間集中カリキュラム初日、母への純粋な愛が溢れ出し、号泣しました。
その夜、ホテルの部屋でクレーターまではっきり見える大きな満月を見たり、不思議な体験が朝まで続きました。
その後、妻が辛かった過去の出来事を打ち明けてくれ、子どもとは波長が合うようになり、会社でランチに誘われたり、人間関係が良好になりました。
しかし、3ヶ月後、職場で幻聴のようなものを聞いた私は、机を蹴り大声で叫び、そのことで再休職となりましたが、その間に受講した2日間集中「解放カリキュラム」では、どんな困難の中にいる時も「真我」があり、暗中模索のまま生き続けることはないと安心できました。
◆真我に出会い、うつ完治を遥かに超えた◆
両親や妻もプログラムを体験してくれ、妻は「これで本当の家族になれたね」と言ってくれました。4歳の息子には「パパが家にいてくれて嬉しい」と言われ、夫婦で励まされました。
瞑想コースも受講し、仕事の事ばかり考えなくなり、楽に生きられるようになってきました。お金も大事に使うようになりました。
現在、復職して2ヶ月になります。先日、娘の1歳の誕生日に妻の両親らも招き、妻のピアノ演奏に合わせ歌をプレゼントしました。
うつは一生付き合うものと思っていましたが、うつ完治を遥かに超えた「真我」に出会い、生きる目的に筋が通りました。
佐藤先生にも「プロカウンセラーを目指してはどう?」とおっしゃってもらい、次の受講を楽しみにしています。
まだまだ未熟ですが「まわりの人達を元気にしていく」ことを目標に日々精進したいです。YSこころのクリニックとの出会いに感謝しています。