(5)父へのわだかまりが軽減、13年間服用していたうつ治療薬も完全に断薬できた 江島純子さん(仮名・38歳)

(4) 治療に取り組むポイント

表面的に何も感じなくても、心の奥深くには確実に作用している

今回は、13年間うつ病のお薬を飲み続けていた方の体験記です。

この方は、治療カリキュラムに取り組み、心の中のうつ因子となっていたお父さんへのわだかまりが軽減していく中で、断薬を手にされました。

「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)のカリキュラムを受けた際の気づきや体感は、患者さまにより様々です。

今回の患者さまのように、表面的には「何も感じなくて疲れたという印象」を持たれても、心の奥深くには確実に作用しています。

だから0点だったお父さんへの肯定感が向上され、お父さんの行動に対する感じ方が変化されたのです。

YSこころのクリニックでは、患者さまの状況とご希望を踏まえて治療計画を立て、さらに治療の進行にそって治療計画を更新しながら、回復が確実に達成されるようにサポートしていきます。

最終的には、減薬・断薬まで進み、再発の心配なく大活躍をして頂けるところまでお手伝いをいたします。

治療の中で不安が出てくることがあっても、丁寧にお伺いし、サポートいたします。どのようなことでも安心してご相談ください。

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◆パワハラに遭いボロボロに◆

父と私は、昔から性が合いませんでした。

高圧的で自分勝手な父は、一人で勘違いして突っ走ってしまうんです。

母と私の仲は良かったのですが、母は父の味方ばかりしていました。

「父のことを分かってあげて。我慢して仲良くして」と母が言うものだから、私は自分が間違っているのだと思って、自分を責めていました。

昔からどんくさかった私は、小学校からいじめにあっていて、小さい頃からうつっぽかったです。

20代になってからは、13年間うつ病の薬を飲み続けていました。

社会に出てからデータ作成の仕事を始めたのですが、その部署の部長に当たる人から「お客や社員からの評判が悪い」と言われ、辞めさせられてしまいました。

それから印刷会社に勤務していましたが、だんだん経営が苦しくなると、上司から「あなたが悪い」「いつも足を引っ張る」とパワハラに遭い、辞めることになって……。これがさらなるうつにつながっていきました。

私には、音楽にかかわる仕事がしたいという夢がありました。でも、その夢は叶わず、それどころか私の同級生が、自分が思い描いていた夢をまるまる叶えてしまいました。

自分はパワハラされてボロボロになり、苦労ばかりで報われず、本当に辛かったです。だんだん物忘れが激しくなってきて、とうとう認知症になったかと思うと、重苦しくて、もうこれ以上は耐えられなくなっていました。

そんな時、ネットで見つけたのがYSこころのクリニックでした。

◆恨みは役にたたない◆

通院初日、クリニックでは治療の話を聞いただけでしたが、帰る頃になったら何か軽くなったのが分かり、今までの病院よりもいいのは明らかでした。

2日間の集中カリキュラムでは、本当に何も感じなくて、とにかく疲れたという印象ですが、でも、0点だった父がなぜか40点にはなりました。

父の不快な行動を見ても、イライラで沸騰する時間が短くなった感じです。

それと「自分を責めてもしょうがない」と思うようになりました。

それまではノートに学校や会社での辛さ、夢が叶わなかった悔しさなどを日々書きためていたんですね。私が描いていた夢を叶えた同級生への恨みも書いていましたが、改めて見返したらうんざりして、「役に立たないものはいらないんだ」と、捨ててしまいました。

◆奇跡が起きなくても大丈夫◆

YSメソッドを受けて、私は自然にうつを脱しました。

薬ももう飲んでいません。

また、病気が治る以外にも奇跡が起こると聞いていましたが、私の身には何も起こりませんでした。ただ、以前の私ならまわりの人にだけ奇跡が起きたら、自分は天から見放されたようで、すごく落ち込んでいたはずです。

でも、今は分かりやすい奇跡が起こらなくても、別にどうということはありません。「奇跡が起きてもその場限りだし、その奇跡に囚われてしまうのもどうなのかな?」と思うからです。

私は今、将来のことを模索しています。どんな仕事に就こうか考えたり、好きだった音楽に興味が湧かなくなったりと、まだ自分探しの真っ最中です。

まずは自立して仕事をうまくいかせて、夢中になれるものを見つけたい。

そう思っています。