(4)12年苦しんだうつ病から見事解放、亡き両親の想いが伝わってきた 渡辺裕利子さん(仮名・35歳)

(2) 必ず良くなると伝えたい

教えや考え方を学ぶのではなく「もともとある力」を引き出す

「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)は、よい教えや考え方を学ぶといった、インプットによる治療法ではありません。もともと自分の中に備わっている力を引き出すアプローチをしていきます。

あなたがどれほど苦しい心の状態にいても、あなたのなかでは生命そのものの働きが常に発動しています。生命には、元に戻ろうとする働きがあります。自然治癒力はその一つです。

「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)では、あなたの中の自然治癒力を引き出すことで心の病を解消していきます。使うのは、お薬ではなく、言葉の力です。

あなたの人生を振り返り、父母や伴侶などあなたと関わってきた人たちとの関係をとらえ直していきます。

その作業の中で、支えてもらってきたことや愛してもらってきたことなどが、みえてきたとき、あなたの心の最も深いところにあった「愛と感謝の心」があふれ出してきます。

今回ご紹介する寛解者の方は、この「愛と感謝の心」が出てきたときに、亡くなったお母さんに対する罪悪感が消えお母さんと通じ合えた感覚を得ていかれました。そして心の状態は、重石が外れたように軽くなっていき、うつは寛解しました。

今回の体験談は、「教え」によるのではなく、「もともとあった力を引き出す」という「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)の特徴を、わかりやすく伝えてくれています。

どうぞお読みください。

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◆あらゆる問題が襲いかかり、うつを発症◆

大学に通っていた私は、人間関係のあつれきに悩むようになりました。

また、教員を養成する学部だったのですが、夢を追って大学に入ったはずなのに「何かが違う」と感じ悩みが深くなりました。

悪いことは続くもので、その時期に母ががんと診断され、父もその後すぐに脳梗塞を発症しました。

つらいことが一気に私を襲ってきて、自分の中で対処できなくなり、22歳のときに「うつ病」を発症。それ以来12年間にわたり、2週間に一度のペースで心療内科へ通い、抗うつ薬を毎日飲む生活が続きました。

父は認知症になり、先物取引のセールスマンがそんな父の言質を取って強引に契約したらしく、入れかわり立ち替わりで訪れてはお金を請求してきました。ものすごい勢いでお金がなくなるのを目の当たりにして、将来への不安と親の介護の重圧もあり、うつの症状もどんどん悪化していきました。

6年ほど前に両親は亡くなったのですが、それからも、うつ病に悩まされるつらさが続いていました。

◆体の持つ自然治癒力に気づく◆

そんなときに見つけたのがYSメソッドの本でした。こ

れはと思って調べてみると、YSメソッドはうつが治った実証例がとても多いことを知ったのです。

そして早速、YSこころのクリニックに連絡をとりました。

受診してみて意外だったのは、これまで悪いものだと思って薬で抑え込んでいた「痛み」「苦しみ」「疲れ」が、実は体を元に戻そうとしてくれている働きだということが、体全体で実感できたことです。

また、ある日電車の中にいたときのこと。YSメソッドのワークのメモを読み返していたのですが、ふっと心の重さがなくなって、とても満たされた気持ちになりました。

このとき私は「これがうつから一歩抜けた瞬間だ!」と思いました。

◆大切なものを思い出した◆

うつに悩まされている間、私には母への罪悪感がありました。

でも受診し続けていくうちに、ある不思議な感覚になったのです。

亡くなった母親と通じ合い、幸せそうに母が笑っている姿が見えました。そのことをカウンセラーさんに話すと、私の心も重石が外れたように軽くなりました。

また、父が亡くなってからも、その蔵書を処分することができないでいました。でもある日、受診中に父がそういう私を悲しんでいる姿が見えたのです。「本は捨てて、自分のために生きなさい」と言ってくれたような気がして、その通りに本を全部処分すると、またまた気持ちが軽くなりました。

そしてその頃から、今まで全くできなかった友人を誘ってご飯を食べたり、お茶したりといったことができるようになっていきました。

うつを克服した今、感じるのは何か新しい教えを教わったというよりは、元々自分が大切にしてきたものを思い出させてもらったということです。

同じような症状で悩んでいる人に伝えたいのは、頑張りすぎないで、体の声に耳を傾けてほしい。そして大切なことを思い出す方法があるという事実です。