(15)夫の不倫発覚で発症したうつ病が自らの素晴らしい人生に気づき寛解 滝川未紀さん(仮名・50歳)

(1) うつになって良かった

心の回復に役立つ「完璧愛ポスト」のワーク

今回ご紹介するのは、夫の20年にわたる複数の女性との不倫の発覚によってうつ病と身体の不調を発症した方の体験記です。

6か所の心療内科をめぐっても治らなかったうつが、どのようにして寛解に至ったのか、ぜひお読みください。

今回の体験記の方が、「効果的だった」と語っておられる「完璧愛ポスト」は、心の回復に役立つ「佐藤康行 真我メソッド」(YSメソッド)のワークの一つです。

YSこころのクリニックでは、ご自宅で取り組んでいただくホームカリキュラムとして患者さまにお渡ししています。

このワークでは、過去の出来事を一つ取り上げ、たとえそれがマイナスのことだったとしても、あえて「これでよかった」という前提で、「よかった理由」を書き出していきます。

「完璧愛ポスト」の「完璧」とは、すべての出来事はもともと完璧、どんな人もどこも欠けたところのない、まんまる満月、という意味です。

あなたがつらいと思ったことも、苦しかったことも、苦しめた相手すら、すべてが完璧だった、そのおかげで今ここに自分がいることがわかると、深い感謝で満たされます。

最初は少しずつでもかまいません。「よかった」と思えなくてもかまいません。続けていくうちに、見えてくるものがあります。

「完璧愛ポスト」の詳しい取り組み方は、メソッド開発者である佐藤康行先生の著書『満月の法則』や、当院の宮島賢也院長の『薬を使わない精神科医の「うつ」が消えるノート』で紹介されています。ぜひご活用ください。

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◆ひとりになると涙が止まらない◆

私がうつ病になったのは、今から4年前です。夫の20年間にわたる複数の不倫が発覚して、相手の女性から暴露のメールが来ました。

夫に問いただしたところ、逆切れして暴力を振るわれ、自分の心と体が音をたてて崩れるのを感じました。

職場でいつも笑顔の私は「滝川さんはとっても幸せそうですね」と言われていましたが、ひとりになると涙が止まらなくなり、職場の4階から飛び降りてしまいたいと思っていました。

私はその4年前に妹をうつ病で亡くしています。たくさん薬を飲んだことで亡くなりましたが、うつ病に対する理解がなかったから、私は妹を失ってしまった。さらに今ここで私が飛び降りてしまったら、両親は生きていけなくなるでしょう。だから今日だけは頑張ろう、今日だけは頑張ろうと思って仕事をしていました。

なんとか元気になりたくて、たくさん病院に通いました。

その時は乳房に水が溜まってしまい、胃と消化器にも精密検査が必要な体になり、お金もかかりました。夫とは家庭内別居になり、食事も別で、その後夫は3ヵ月間家を空けました。そこから心療内科に通い始めるのですが、お医者様と面談をしても、心の穴は埋まりません。

ああ、またダメだと思いながら6ヶ所くらいお世話になり、そんな2年間を過ごした時、友達から「YSこころのクリニック」のことを聞いて受診しました。

◆夫への感謝の気持ちを持てた!◆

時間が許す限りクリニックに通い、いろいろなカリキュラムを受けましたが、私にとって効果的だったのが「完璧愛ポスト」でした。

夫に20年間裏切られていたことを書いたのですが、最初はそれが「良かった」と思えず、書けることが何もなかったんです。

でも何度もワークを重ねていくうちに「両親に愛されている」「妹に守られている」「多くの人に助けていただいている」と、どんどん出るようになっていきました。

その時、カウンセラーさんは、「滝川さん、こんなに書き出せて素晴らしいですね。私、感動しました」と、泣いてくださったんです。そこまで私を認めてくれた方に出会えたことは、とても大きな喜びと自信につながりました。

受付の方からは、何気ない対応から超一流のカウンセリングをしていただけて、たくさんの愛をいただいて、投げ出したいと思っていた自分の人生が、素晴らしいものだったと気づかせていただきました。

そうしているうちに、3ヵ月ほどでうつ病が解消されました。

夫の不倫を通して、生きるために自己啓発セミナーなど多くの学びの場に参加し、結局、外には自分の安穏の地はなかったのでした。

そして最後にYSメソッドで「本当の自分」で生きる大切さに気づき、それは夫のお蔭だと感謝できるまでに気持ちが変わりました。

本当に多くの方に手を差し延べていただき、心から感謝申し上げます。 ありがとうございました。